近年は春夏のみならず秋や冬にキャンプする人も増えてきてますね。
今年の冬こそは…と初めての冬キャンプにチャレンジする方もいるでしょう。
冬のキャンプでは春や夏とはまた違った楽しみがあります…それは焚き火です。
昼はまだしも朝と夜の冷え込みが一層激しくなるので、焚き火やストーブといった暖をとる手段は必要不可欠ですよね。
そして焚き火や薪ストーブを使う上で薪は絶対に欠かせないもの。
今回はベストなタイミングで適切な薪を使えるように、薪の性質や燃焼時間などまとめてみました。
サクッと読んでよりよい焚き火ライフにしてくださいね。
まずは薪の種類を知ろう(針葉樹と広葉樹)
薪(樹木)の種類によって、燃えやすさや燃え続ける時間が違います。
つまり、それぞれの薪の特性を知っておけば、自然と薪をくべるタイミングも分かってくるということですね。
薪の種類といっても大きくは針葉樹と広葉樹の2つに分かれているので、これさえ覚えておけば大きく間違えることなく焚き火ができると思います。
【針葉樹と広葉樹】
【針葉樹】
・特徴:樹液(油分)が多く燃えやすい。炎も高く上がるが早く燃え尽きてしまう。→焚き付け向き
・種類:スギ、マツ類、ヒノキetc…
【広葉樹】
・特徴:針葉樹に比べると燃えにくい。一度火がつくと消えにくい。→熾火向き
・種類:ブナ、サクラ、クヌギ、アカシア、ケヤキetc…
焚き火をするときは基本的に針葉樹→広葉樹の順番にくべていくと◎
針葉樹は油分が多く燃えやすいので早く暖をとりたいという時は、針葉樹をどんどん燃やすといいと思います。
ただし、針葉樹は油分を含んでいるがゆえに煙が出やすく、そのまま鍋やヤカンをかけてしまうとそこが丸焦げになるので要注意です。
針葉樹を燃やす火が高くなったら、広葉樹をくべていくと熾火になって多少のことでは消えない焚き火の完成です。
それではさらに薪の種類について掘り下げていきます。
焚き付けに最適な針葉樹
オススメ①:杉
着火性能と火力は針葉樹の中でもダントツです。
焚き付け材はもちろん、早く暖を取りたいときにも杉はオススメです。
オススメ②:松
松ヤニ(油分)を多く含んでいるので、着火性能は抜群ですが煙がでやすく鍋やヤカンが真っ黒になることも。
火力も杉には及ばず、火持ちも短めです。
オススメ③:檜(ヒノキ)
高級な建築材としても有名な檜。
焚き付け用の薪としても有能で、針葉樹の中では火持ちのよさが特徴です。
針葉樹の薪はもちろん種類別でも売られていますが、焚き付け用として様々な種類の針葉樹がダンボールに詰められて売られていることが多いです。
焚き付けに使うだけとか、特に種類にこだわらないというのであればそのほうが気軽に手に入れられると思いますよ。
熾火に最適な広葉樹
オススメ①:樫(カシ)
他の広葉樹と比べてもかなり比重が重く堅いです。
火力や火持ちは楢を上回り”薪の王様”と言われるほど。
備長炭として利用されることでも有名です。
オススメ②:楢(ナラ)
火力や火持ちのよさに加えて、パチパチといった心地いい音がなるのが楢の特徴です。
虫食いも少なく樹皮も剥がれにくいので長期間の保存に向いているというものポイント。
薪の繊維がまっすぐなので薪割りがしやすく、熾火になっても長時間形が崩れないので扱いやすさではピカイチです。
キャンパーの中でも愛好者は多く比較的手に入りやすいですよ。
オススメ③:椚(クヌギ)
椚は広葉樹の中でもダントツの火力と火持ちのよさが特徴で、炭の素材としても優秀です。
全体的には楢をも上回りますが、熾火になった時は楢よりも形が崩れやすいです。
オススメ④:欅(ケヤキ)
欅は楢や椚同様に有名で、火持ちのよさに加えて灰が少ないのが特徴といえます。
ただ、少しだけ独特な匂いがあるかも。
オススメ⑤:白樺(シラカバ)
白樺は広葉樹の中でも比較的軽いです。
樹皮には油分が含まれているので着火しやすく、生木でも良く燃えるという特徴があります。
ただし、燃えやすい分他の広葉樹に比べると火持ちはあまり良くありません。
僕自身が焚き火の際に使っているのはSHINGU プレミアム薪という広葉樹薪がセットになったもの。
理由としては
- 人工乾燥で虫が出ない
- 均等に乾燥されていて燃えやすい
からです。
多少値段は張るかもしれませんが、車の中で虫が出てこない上に、もし余っても家の中に安心して置いておけるというのは精神衛生上かなりありがたいものがありますよ。
ちなみにAmazonが一番お得に購入することができます。
薪の燃焼時間ってどれくらい?
もちろん薪の種類や風による燃え上がりの程度にもよりますが、だいたい1束で2〜4時間程度というのを目安にするといいと思います。
針葉樹であれば1〜2時間、広葉樹であれば3〜4時間といったところです。
どのくらいの時間焚き火をするのか逆算すると大体の薪の量が計算できちゃいますよね。
ただ、1つ気を付けて欲しいのが薪の量は計算よりも多めの方がいいってことです。
【経験談】
計算通りの薪の量しか持っていかなかった日の風がビュービューで、薪が一気に燃え上がるわ、全然暖かくないわで最終的には薪が予想よりもかなり早くなくなってしまったことがありました。
それがしかも1月の出来事…冬場の薪切れは相当キツいです…
その日はもちろん早々に撤収…凍え死ぬかと思いました。
キャンプ場によっては薪を売ってくれるところもありますが、キャンプブームの影響もあり常に在庫があるとは限りませんよね?
多めに持っていっておいて絶対に損はないと思います。
僕はあの日以来多めに薪を持って行くようになり、薪切れを起こすことはなくなりました。
備えあれば憂いなしとはまさにこのこと。
まとめ
・焚き火をする時は針葉樹から燃やして、徐々に広葉樹をくべていく
・燃焼時間は薪一束(約10kg)で約2〜4時間を目安に必要量を計算しよう。
・冬場の薪切れは絶望的なので、計算よりも多めに薪を持っていくと◎
というのが今回のまとめです。
もちろん焚き火をする場所やその時の環境(風など)、薪の太さによっても火力や火持ちの程度は絶対に変化してきます。
焚き火をする人によっても考え方ややり方は多少違うかもしれません。
ただ、焚き付け用の針葉樹から熾火に使える広葉樹の順に燃やすというのは絶対に覚えておいて損はないですよ。
あとは実際に焚き火をしてみるのが一番実感できると思います。
焚き火といっても焚き火に使う道具も様々なので、繰り返し焚き火をしていく中で自分のスタイルを見つけてみてくださいね。