ネット通販で焚き火台を購入する際に、どのメーカーが作っているものか気にしてみたことはありますか?
Amazonなどの通販サイトで焚き火台を探すと、スノーピークやユニフレームといった人気メーカーの展開している焚き火台のコピー(類似品)を見つけることが多くあります。
もちろん本物を買えると一番いいのですが、質がいい分高価なので、いきなり手を出すには気が引けてしまうこともあるかもしれません。
そういう場合は一度安価なコピー品を試してから、本物の購入を検討するというのも1つの方法です。
ただ、コピー品は十分に使えるものがある一方、粗悪品が届くこともあればアフターサービスもないことがほとんどなので、そこは自己責任となります。
今回は各メーカーの焚き火台とそのコピーをまとめてみたので焚き火台を選ぶ際の参考にしてみてください。
STC社
ピコグリル398(本物)
ピコグリルのコピーは数多く出回っているので、もしかしたらコピーと知らずに使っている方もいるかもしれませんが、本物はスイスのSTC社で作られています。
スペックは以下の通りです。
内容 | プレート、フレーム、スピットx2本、専用袋、日本語説明書 |
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重量 | 442g (フレーム202g、シェル164g、スピット38gx2本)、専用袋47g |
素材 | ステンレス鋼 |
寸法 | 33.5 x 23.5 x 1.3 cm |
メーカー | スイス STC GmbH |
ピコグリルの特徴はなんといっても、軽量でコンパクトであるという点。
収納時はノート1冊分と変わらないほどの厚さになるのでバックパックに忍ばせても問題ありません。
専用のスピット(串型五徳)を使うことで、調理も可能となっています。
ピコグリル398(コピー)
ピコグリルを模した焚き火台はかなり多いので、1つ例を挙げておきます。
内容 | プレート、フレーム、スピットx2本、専用袋、灰受けトレー |
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重量 | 762g |
素材 | ステンレス |
寸法 | 34×24×1.5cm |
メーカー | TEITO |
重量は灰受けトレーもセットになっているからか、700gを超えており本物よりはかなり重たくなっていますが、素材やサイズ感はほとんど変わりません。
コピー品によって付属アイテムに違いがあり、付属品のないものであれば約400〜500gのものが多いようです。
となると、ほとんどスペックが変わらないということになりますが、コピー品のレビューには
- バリが多い
- 板がうまく噛み合わない
- フレームにはまらない
といった感想もあるので、コピー品を購入するにしてもじっくり検討する必要はありそうです。
スノーピーク
焚火台(本物)
スノーピークは言わずと知れた国産アウトドアメーカーですね。
そんなスノーピークの焚火台は堅牢な作りで1996年の発売から人気を誇るロングセラー商品となっています。
(焚き火台というジャンルを作ったのもスノーピークが始まりのようです。)
内容 | 焚火台L / 焚火台ベースプレート / 炭床Pro L / 焚火台L コンプリート収納ケース |
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重量 | 焚火台L/5.5 kg(全て含めて11.9kg) |
素材 | ステンレス |
寸法 | 焚火台L/455×455×315(h)mm |
メーカー | snow peak(スノーピーク) |
友人が数年間この焚火台を使用しても、ゆがみなどはなく今でも現役バリバリで使えているあたり一生モノの焚火台といっても過言ではないと思います。
グリルや焼き網といったオプションも豊富で、2021年の新商品には二次燃焼を楽しめるオプションも登場するので、注目しておきたいところです。
(二次燃焼を可能とするオプションは焚火台Lサイズのみの展開となっています)
焚火台(コピー)
内容 | 本体・網・炭受け・網高さ調整フレーム ストッパー付きベースプレート・収納バッグ |
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重量 | 12.2kg(オプションも含めて) |
素材 | ステンレススチール |
寸法 | グリル本体組立時:横幅45×奥行45×高さ33~44cm |
メーカー | 記載なし |
焚火台のコピー品も数多く存在しています。
そのクオリティはコピーながらなかなか高く、遠くから見ると分からないほどに瓜二つです。
もはや内容物まで被る始末。
細かな質は当然本物には勝てませんが、素材や重さはほとんど同じ程度で、本物の半額ほどの値段で購入することができます。
SoloStove(ソロストーブ)
タイタン(本物)
内容 | 本体、ゴトク、収納袋、日本語説明書 |
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重量 | 約467g |
素材 | ステンレススチール(SUS304)、ニクロムワイヤー |
寸法 | ・高さ:約14cm(収納時)、 約20cm(使用時) ・直径(幅):約13cm |
メーカー | solo stove(ソロストーブ) |
二次燃焼と聞けば真っ先に思い浮かぶのがソロストーブの焚火台。
タイタンはソロストーブのラインナップでは小さい部類に入りますが、小枝や松ぼっくりで十分に二次燃焼を楽しむことができるモデルです。
素材にはプレミアムグレードのステンレスを使用することで耐久性も申し分なしな焚火台となっています。
タイタン(コピー)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 390g |
素材 | ステンレス鋼 |
寸法 | 収納時:13.7cm×8.7cm 展開時:13.7cm×17.8cm |
メーカー | 記載なし |
こちらの焚火台も組み立て時の寸法は本物と大きく変わりませんが、収納時はかなりコンパクトになります。
素材にはステンレスが使われており、二次燃焼機構も備わっていますが気になるのはやはり質の部分。
Amazonや楽天にはタイタンの類似品が多く出品されており、レビューをみる限りでは概ね使用に問題はありませんが、中には届いた時点で五徳が曲がっていたりと不良品もちらほら。
値段も本物よりかなり安価なので、手軽に二次燃焼を楽しみたいという方にはおすすめですが、長期間使用するのであれば本物の方がコスパがいいかもしれません。
TOAKS(トークス)
ウッドバーニングストーブ(本物)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 225g |
素材 | チタニウム |
寸法 | 使用時: 112 × 205mm 収納時: 112 × 105mm |
メーカー | TOAKS(トークス) |
トークスはチタニウムを使ったウッドストーブやポットが有名なメーカーです。
チタンは軽さと強度に優れた素材で、比重は鉄の半分ほどです。
耐食性も優れていて海水などにつけても問題ない他、劣化がしにくいことも特徴となっています。
ウッドバーニングストーブは3ピース構造になっていて、小枝や松ぼっくりで手軽に二次燃焼を楽しむこともできます。
ただ、すぐに灰がたまって十分に燃焼しなくなるといった声もあり、観賞用というよりは調達した燃料で、手軽に調理を行いたい方(バックパッカーなど)に向いています。
ウッドバーニングストーブ(コピー)
内容 | 本体・収納バッグ・五徳 |
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重量 | 132.7g |
素材 | チタニウム(99.8%) |
寸法 | 使用サイズ:Φ95.0×(H)190.0mm 収納サイズ:Φ95.0×(H)95.0mm |
メーカー | Boundless Voyage |
Boundless Voyageは中国のメーカーで、トークス同様にチタン製の製品を多く展開しています。
TOAKSと比較すると基本的な構造は同じで、大きさはやや小ぶりですが、約90gほど軽くなっています。
Boundless Voyageは中国製メーカーの中では評価も高く、トークスと同じように燃焼時間の短さはあるようですが、製品の質自体は問題なさそうです。
あと五徳が付属している点は評価ポイントですね。
(トークスは別売りになっています)
LOGOS(ロゴス)
the ピラミッドTAKIBI(本物)
内容 | 本体、焚火ゴトク(串焼きプレート付) ワイヤーロストル、収納バッグ |
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重量 | 約3.1kg |
素材 | ステンレス、スチール、ポリエステル |
寸法 | 約39cm×38.5cm×28cm |
メーカー | LOGOS |
大手アウトドアメーカーのロゴスからは五徳やロストルといったオプションの充実した焚火台が発売されています。
素材にはスチールが使われている為、軽量とはいきませんがその代わりにダッチオーブンを置けるほどしっかりとした作りに。
灰受け皿もついているので片付けやすく、環境にもやさしい焚火台となっています。
the ピラミッドTAKIBI(コピー)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 不明 |
素材 | スチール |
寸法 | (約)43×43×26cm |
メーカー | 不明 |
こちらは値段こそかなり抑えられているものの、形が似ているだけといっても過言でないくらいの焚火台となっています。
灰受けもなく地面が灰だらけになる可能性もあるので難燃シートを下に敷く必要がありそうです。
ユニフレーム
ファイアスタンドⅡ(本物)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 約490g |
素材 | メッシュシート:特殊耐熱鋼FCHW2 スタンド:ステンレス鋼 |
寸法 | 使用サイズ:約400×400×300(高さ)mm 収納サイズ:約φ60×570mm |
メーカー | ユニフレーム |
ファイアスタンドⅡは特殊なメッシュを使用した巻いて畳める焚火台です。
メッシュの編み目は0.96mmと細かく火が落ちる心配がありません。
組み立ても簡単にできるので、オートキャンプはもちろん、バックパックでのキャンプやツーリングキャンプにも適した焚火台といえます。
僕の初めて購入した焚火台がこのファイアスタンドⅡでした。
メッシュなので空気の通りもよく燃えやすいですが、風防がないため風が吹くと火が流され火力が安定しない他、灰も飛んでしまうところは難点かと思います。
ファイアスタンドⅡ(コピー)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 約880g |
素材 | スタンド : ステンレス鋼 メッシュシート : 特殊耐熱鋼FCHW2 |
寸法 | 使用サイズ:約415×415×高さ320mm 収納サイズ:約直径70mm×長さ640mm |
メーカー | ZELDNER |
こちらはZELDNERというメーカーの焚火台ですが、基本的な構成はファイアスタンドⅡとほぼ同じでメッシュタイプの焚火台となっています。
しかもファイアスタンドⅡを意識しているのか素材は全く同じものが使われています。
ただ、気になるのが重さ。
本物に比べると倍近くあり本体のみなのか、ケース含めなのか分かりませんがこのタイプの焚火台にしてはやや重ためです。
構造は一緒であるため、薪が燃えやすい点や灰が飛びやすい点は同様だと思われます。
ファイアグリル(本物)
内容 | 本体 |
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重量 | 約2.7kg |
素材 | 炉・ロストル:ステンレス鋼 スタンド・焼網:鉄・クロームメッキ |
寸法 | 使用時:約430×430×330(網高)mm 収納時:約380×380×70mm |
メーカー | ユニフレーム |
ユニフレームのファイアグリルはキャンプ場へ行くと1台は見かけるほど定番の焚火台という印象があります。
鉄板やロストルといったオプションが充実している上に、分散耐荷重20kgと作りがしっかりしているのでダッチオーブンでの料理も楽しむことができるのも特徴です。
ファイアグリル(コピー)
内容 | 本体・収納バッグ |
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重量 | 3.2kg |
素材 | 焼網:ステンレス 脚部:ステンレス コンロ:ステンレス |
寸法 | 使用サイズ:490mm*490mm*330mm 収納サイズ:380mm*380mm*75mm |
メーカー | MAGNA |
こちらはMAGNAというメーカーの焚火台ですが、見た目ではほとんど分からないほど似たような構造となっています。
本物と比べるとこちらの焚火台はサイズはほとんど変わりませんが、オールステンレスでやや重たくなっています。
コピー品ではありますが評価自体は高く、本物に比べると半額ほどで買える上にケースもついているので、初めて購入する焚火台としてはいいかもしれませんね。
ちなみにバリ取りもされているので、パーツの端の部分にも丸みがあり指などを切る心配もなさそうです。
まとめ
今回様々な焚火台を紹介しました。
本物の焚火台と、そのコピー品をそれぞれ以下にまとめてみます。
- 品質は高い
- コピー品に比べると値段は高くなる
- オプションが充実しているものが多い
- 粗悪品が届くこともある
- 値段は本物に比べると安価
- オプションが少なく保証もないものが多い
結果として質を求めるのであれば本物、少しでも安く購入したいのであればコピー品ということになりますが、コピー品については品質にムラがあり粗悪品が届くこともあるようなので注意が必要です。
本物とコピー品はどちらも一長一短。しっかりリサーチして自分の希望にあった焚火台を探してみてくださいね。